高等学校

senior

特色ある教育プログラム

新たな自分と出会う3年間

VUCA時代を生き抜くために

現代は、ICTの急速な普及や移動手段の飛躍的な発展により、絶え間なく変化する予測不能な時代です。こうした時代をVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取り、「VUCA時代」と呼びます。
VUCA時代を力強く、またその予測不能性を楽しみながら生きていくためには、自分自身の確固たる芯を備えつつ、「新たな自分との出会い」を積極的に求めていく姿勢が欠かせません。本校では、道徳教育によってあらゆる場面で価値判断の基準となる「こころ」を養うことを主軸に置き、国際社会の一員としての自覚と自分自身の生き方(キャリア)を求め続ける探究心を育むことを通じて、「新たな自分と出会う」機会を創出しています。

  • Volatility

    [変動性]

    働き方や学び方、SNS、戦争。現代は激しい変動の最中にいます。

  • Uncertainty

    [不確実性]

    新型コロナウイルス感染拡大等、予測不能な時代が到来しています。

  • Complexity

    [複雑性]

    私たち現代人は、複雑に社会システムが入り組んだ社会に生きています。

  • Ambiguity

    [曖昧性]

    インターネットの普及により情報が増えて価値観が多様化し、前例の通用しない曖昧な時代になっています。

探究・キャリア教育

自分の未来を切り開く

どんな未来が来ても生きていける「予測不能を楽しむ」感覚を養い、
興味を深める手法を実践を通じて学びます。

  • 請井 裕太朗 さん(高校3年)
    岐阜県 瑞浪市立 瑞浪北中学校出身

    地域貢献探究学習

    なりたい自分に成長し地元へ貢献したい

    中学3年で志望高校に迷っていた時、訪れた体験入学(サマースクール)での先生方の、分かりやすく手厚い授業に魅了され入学を決意しました。中学2年次の職場体験で「家畜診療所」を見学したことをきっかけに、私には、絶対数の足りていない獣医師(産業動物医)となり、診療や予防行為で家畜の疾病による損耗防止を図り、地元に貢献するという夢ができました。この夢を叶えるために麗澤瑞浪へ入学したのです。

  • 岩井 雄大 さん(2023年卒業)
    同志社大学在学中

    部活動探究学習

    探究が、僕たちを強くした
    〜インターハイ団体戦3位の裏側〜

    僕たちは、全員が「必ず勝つ」という強い想いで結ばれていました。全て、日々の練習や寮生活の中で切磋琢磨し、壁にぶつかった時はお互いに支え合って来た麗澤瑞浪のテニス部だからこそ成し得たことです。コート上で戦ったメンバー、共に練習を重ねて来た仲間、そして応援してくださった方々の想いが一つになった素晴らしい時間を共有できました。

  • 市川 飛雄馬 さん(高校3年)
    愛知県 名古屋市立豊正中学校出身

    寮生活探究学習

    寮生活は探究学習における
    実践の場です

    副寮長になって、自ら企画運営する立場を経験することで今まで気づかなかった楽しさや、集団をまとめるにあたって一人ひとりへの気遣いの大切さを感じています。その中でコミュニケーションを大切にしたり、自分から範を示したり、それでもうまくいかないときは自分を振り返る好機ととらえて、自分や周囲の成長につなげていくことを目標にしています。

  • キャリア探究学習

    持続可能な社会の実現に
    求められる力

    近年、日本における大学進学率は約6割。それにも関わらず「あなたは将来何をしたいですか?」という問いに明確に答えられる大学生は多くありません。ロボットやAIのますますの発展が予測される近未来においては、大学を卒業すること以上に、社会との関わりの中で自分の強みをどのように活かすのかという観点を持つことが欠かせません。また、変化の激しいグローバル社会においては情報を常にアップデートして学び続ける力、身の回りに潜む様々な課題を発見する力、他者とより良い関係を取り結びつつ課題解決を目指す力、答えのない問いに粘り強く挑み続ける力が求められます。

Topics

多様な人との出会いが未来を切り開く

最初から夢や目標がある・なしに関わらず、麗澤瑞浪では、部活動や土曜日の探究学習「DiscoverySaturday」をはじめ、実際に社会で活躍している卒業生や外部講師による体験型授業等から多種多様な刺激を受けることができます。具体的な進路に向かって行動している多くの仲間に恵まれ、切磋琢磨しながらの活動は本当に刺激的です。日本全国、世界各地から集まってくる生徒がいて、広い視野を与えてくれるこの麗澤瑞浪だからこそ、なりたい自分へと成長できるエネルギーが得られます。

MIETAN

空間をデザインするという企画に挑戦。糸を使って空間にどんな意味を持たせることができるか。

Discovery Saturday

毎年教員が企画する数多のプログラムから選んで学びます
※写真はモデルロケット製作プログラム

文化講演会

社会の第一線で活躍している方をお招きして、自分の進路決定の参考とする機会です。

地域・行政とのコラボ

瑞浪市役所「ミライ創ろまい課」プロジェクトや地元企業とコラボ商品開発等、活動の裾野を広げています。

英語・国際教育

世界で活躍するために

変容を続ける世界に対応する
「英語力」「国際的日本人の素養」を身につけます。

交換留学の価値

自分自身の可能性を最大限に伸ばすポイントは、コンフォートゾーン(快適な領域)を飛び出すことにあります。留学はコンフォートゾーンを飛び出し、未知なる自分と出会う大きなチャンスです。中でも高校生のうちに留学に行く最大の価値は、留学で得た経験、人生観の変化をそのまま大学選びや学部選びなど、自分の進路選択に直結させられる、ということに尽きます。本校では交換留学制度があり、長期の留学後に復学し、3年間で高校を卒業できる体制が整っています。しかも渡航費・生活費以外の費用は原則かかりません。

英語を“体感”する

英語の授業では全国的にも珍しいラウンドシステムを採用しています。従来型の英語授業のように音、意味、文法などを一度にインプットするのではなく、段階的に四技能の定着を図っています。全ての英語の授業がネイティブ教員と日本人教員の2人体制で行われ、オンライン英会話も必修です。このような”体感的”な英語学習により、最終的にはインプットされた英語を自在に操って様々な手段で自己表現ができるようになることを目標としています。今後、全国的な実力テストや各種検定においても大きな成果が期待できます。

Teacher's Voice

国際的日本人を育てる

髙瀬 仁志 先生

初代校長廣池千英は「国際的日本人となれ」とよく生徒に話しました。国際的日本人とは、世界に誇るべき日本の文化を身につけ、且つ世界的な広い視野を持った人のことです。外国語を自在に操り日本のすばらしさを伝えることができ、あわせて高い品性を備えて周囲から信頼される人を目標としています。自国の理解を深めることで、他国に対する尊敬の念が生まれます。それぞれに自身のルーツやヒストリーがあり、それらに誇りを持って生きていきます。地球を舞台に活躍する人、世界のどこか一隅を照らす人、そんな幸せな人生をつくっていく人を育てるのが私たちの願いであり、楽しみです。

Graduate's Voice

新しいことへの挑戦を
可能にする学校

赤塚 瑞樹 さん(2016年卒業)
エンパイアステート・グレイズ(アメリカ独立リーグ)在籍

高校時代は硬式野球部に所属し、野球中心の生活を送りました。現在は小学2年生の頃から練習してきた両手投げを活かして、世界でも極めて希少なスイッチピッチャーとして、大リーグへの昇格を目指し、アメリカ独立リーグで野球をしています。高校時代は両手投げを本格的に練習し、公式戦でも登板しました。今でこそ、左右でピッチングスタイルが異なりますが、ここまでたどりつくことができたのは監督やコーチたちが、新しいことに挑戦しようとする雰囲気をつくってくれたことが大きかったと思います。学校が掲げる探究というテーマのおかげで私ものびのびとプレイすることができました。

道徳教育

大学の道は、
明徳を明らかにするに在り

上の句は、中国の古典『大学』の冒頭の一節です。“大学の道”とは、学問や人間教育の目的を示しています。“明徳を明らかにする”とは、人間には生まれながらにして天から徳性が授けられており、素直な心で自らの徳性を磨き、発揮していくことが人としての本来の道である、という意味です。本校の創立者・廣池千九郎は、物質や金銭を得る方法ばかりを教える知識偏重の教育を厳しく戒めました。
そして、人間教育の根本は、日常生活の中で徳を積んで人間性(品性)を高め、安心と幸福の人生を切り拓く方法を学ぶことである、と教えました。実際、1935(昭和10)年に開設した道徳科学専攻塾(本校の前身)では、大講堂や食堂、寮などに扁額を掲げ、講義だけでなく、食事や掃除などの日常生活のあらゆる場面に際して、道徳的な考え方や行動のあり方を自ら説き示しました。

知徳一体

創立者・廣池千九郎が提唱した道徳科学「モラロジー」に基づく知徳一体の教育を基本理念とし、感謝の心・思いやりの心・自立の心を鍛えることを最も大切にしています。

Teacher's Voice

不便・不自由から気づくこと

高橋 周作 先生

本校では約半数の生徒が寮生活を送っています。部屋は学年混成で、朝から日課が決まっていて先輩や後輩と寝起きを共にします。掃除や洗濯は自分で行うので、入学して多くの寮生が親のありがたみを実感します。家にいると、ご飯が出てきて当たり前、洗濯や掃除もしてくれる。それが当たり前でなかったことに気づき、感謝の心が湧いてくるのです。「可愛い子には旅をさせよ」と言いますが、10代のうちに不自由さや不便さを経験することで、気づける大切なことがあります。これは、私自身の経験からも強く実感していることです。

Student's Voice

道徳の学びと寮生活の実践

飯田 真透 さん(高校3年) 
静岡県 下田市立稲梓中学校 出身

私の寮生活は数えきれない多くの学びと経験がありました。高校3年生になった今でも迷いの連続です。しかし、私の周りにはたくさん支えてくれる人がいます。そう思えるのも寮生活の経験からでした。仲間の大切さに気付き、相手の気持ちを考えて協力することの大切さを学び、伝えることの難しさと先輩のありがたさを実感し、相手が変わるのではなく自分が変わるということを知りました。ここには失敗しても前を向ける環境があり、挑戦することを恐れず、困難を乗り越えていきたいです。

Graduate's Voice

お互いを受け入れる心を育み、
長所を伸ばして社会へ

高尾 康太郎 さん(2017年卒業) 
医学生(岐阜大学6年生)

私は高校生の時に恩師に得意分野で勝負することを教えていただきました。私は理系科目以外の勉強が好きではなく、あまり成績も良くありませんでした。そんな私に当時の恩師は苦手をなくすのではなく長所をより伸ばすことで勝負することを教えてくださいました。その経験が今でも生きていて、自分の強みを生かした医師を目指しています。麗澤瑞浪高校の魅力の一つは「勉強を頑張る」、「部活に熱心に取り組む」など様々な生徒がいて、一人ひとりが長所を伸ばしお互いに良いところを認め合うことができることだと思います。また寮生活を通して様々な人たちと交流することで刺激を受けられる点もよい点です。今後も麗澤で学んだことを生かして一人前の医師となれるように努力していきます。

学びと実践のサイクル

オリジナル教科書

高校では道徳のオリジナル教科書を使用し、自校史(建学の理念)を系統的に学んでいます。教科書では、本校が大切にする道徳の内容や、心づかいの指針をわかりやすく解説していますが、ただ知的に学ぶだけでなく、学校や寮生活の中で実践することも重視しています。

ハガキで親孝行

寮では定期的に家族宛にハガキを書く伝統があります。今はメールでやり取りができる便利な時代ですが、写真付きのハガキに手書きで文章をしたため、近況を報告しています。届いたハガキを大切に保存し、〝わが家の宝物〟にしている保護者もいらっしゃいます。