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部活動 麗澤通信

2024年10月09日

全国3位!麗澤瑞浪高校男子テニス部の挑戦と未来

麗澤瑞浪高等学校の男子テニス部は、全国3位の実績を誇ります。テニス部が全国的な活躍を遂げるための取り組みと、その背後にある道徳教育の重要性について、その顧問である杉江尚紀先生にインタビューを行いました。全国大会での活躍、道徳教育を重視した指導法、そして顧問の杉江尚紀先生の熱意あふれる思いについてご紹介します。

20年以上の指導経験と全国3位の実績

私は麗澤瑞浪高等学校のテニス部で、20年以上指導に当たっています。この間に多くの生徒が大会で活躍し、現在では全国3位の実績を持つまでに成長しました。全国3位の実績は、部員たちの努力とチームワークの結果であり、それを支える指導者として彼らがとても誇らしいです。
部員たちが日々の練習に励む姿を見て、私も常に成長する姿勢を持ち続けることの大切さを実感しています。特に、練習の中で彼らが見せる一瞬一瞬の集中力やチームワークの結束力など、彼らの成長を見ることが指導者としての私にとっても学びの場になります。
また、テニス部がここまでの成果を上げられた背景には、部員たちの自主性と日々の努力があります。彼らは練習だけでなく、学習面や生活面でも高い意識を持ち、常に自己成長を追求しています。例えば、朝早くから自主的にトレーニングを行い、放課後も時間を惜しまず練習に励む姿勢は、他の生徒たちにも良い影響を与えています。

高校男子テニス部の変化から進化へ

私が20年前に顧問として着任した当時、麗澤瑞浪のテニス部は確かにテニスの実力はありました。部員たちは個々で努力しているものの、チームとしての連携や意思疎通がうまくいっていないという印象を持ちました。また、全国大会・東海大会出場などの実績があるにもかかわらず、部活動としての存在感が薄い状況だったのを覚えています。
そこで私は、まずチームワークの改善に取り組むことにしました。コンセプトは、学校全体に応援されるチームを作ることでした。(現在もこのコンセプトは変わっていません。)スーパースターやエースの選手を育てることも大事ですが、エースが試合に勝って喜ぶだけではなく、チーム全体の力で団体戦に勝つため、仲間と喜びを分かち合えるチームを目指しました。具体的には、仲間の応援や礼儀マナーをしっかりすること、テニスコートだけでなく学校生活でもしっかりとした態度で取り組むことを指導していきました。
当初は、生徒たちも私の人間力の指導に対して違和感を持っていたかもしれません。しかし、全ての物事がテニスに直結し関連していることを理解させるために、細かいことを丁寧にやることの重要性を説きながら、学校生活での些細な習慣や癖が、テニスコート上でのパフォーマンスに影響を与えることを繰り返し伝えました。
最初のころは、私が先導して無理に生徒たちを引っ張っていく形でしたが、次第に生徒たちも納得し、自ら進んで取り組むようになりました。部員一人に伝えたことが、部員全員に伝わることが多くなりました。これにはとても驚きました。現在では、生徒たちと一緒に横に並び、共に歩む姿勢が定着しています。この変化が、チーム全体の軸となり、生徒たちも大きく成長したことを感じることが大変嬉しかったです。

他校との差別化、道徳教育の実践

麗澤瑞浪のテニス部の特徴は、単に部活動だけでなく、私と部員が一緒に寮で生活し寝食を共にしていることにあります。テニスの技術を学ぶだけでなく、道徳教育を重視しています。感謝の心や謙虚さを学び、それが人間力の向上につながると信じて指導しています。寮では日常生活の基本的なマナーや礼儀も教えています。食事の前後の挨拶や、掃除の習慣など、これらは全て彼らの生活力を高めるための訓練です。寮生活や部活動を通じて、生徒たちの内面的な成長を促すことで、部員たちはテニスコートだけでなく、学校生活や寮生活を通じて人間としての成長を遂げていきます。
テニスの試合では勝敗が重要視されますが、それ以上に大切なのは人間力です。試合で勝つことだけを目標にするのではなく、日々の練習や生活の中で仲間を思いやる心、感謝の気持ち、そして謙虚さを学ぶことが本当に重要です。
例えば、挨拶一つとっても、それがどれだけ大切なことかを部員たちに伝えます。挨拶は、人と人とのコミュニケーションの基本であり、礼儀の第一歩です。部員たちは、毎日の練習や学校生活の中で、この基本的な礼儀を身につけ、自然と実践できるようになります。こうした価値観を身につけることが、彼らの内面的な成長につながり、テニスの技術向上にも良い影響を与えていると思います。

高校男子テニス部顧問杉江先生の信念

私の信念は、テニスの技術だけでなく、人間としての成長を重視するところにあります。そのために、生徒たち一人ひとりに真剣に向き合うこと、彼らが持つ個々の才能や特性を見極め、それを最大限に引き出すことが私の役目だと考えています。そのためには、テニスの技術指導だけでなく、彼らの生活や心の在り方、悩みにも深く関与することを心がけてきました。
私は、小学校4年生から姉の影響もありテニスを始めました。私が教員の道を選んだのは、高校時代の恩師の影響が大きかったです。恩師はテニスの技術だけでなく人間としての在り方についても深く教えてくれました。指導を受けることで、私自身も人間として成長することができたと感じます。その影響で、熱意ある教員になりたいと強く思い、現在に至ります。テニスを通じて多くの仲間と出会ったその経験が今の指導に生きています。そして自身の経験を基に、生徒たちに対して真剣に向き合い、指導を続けています。
そして部員たちに一番伝えたいことは「ありがとう」の感謝の気持ちです。「私についてきてくれてありがとう」もありますが、自分たちの目標に向かって戦っている姿を見せてくれて、もしくは私の見えない景色を、生徒を通じて見せてもらっていることに感謝です。生徒の頑張りがあって私がある。これが一番大きなことです。

まとめ:日本一を目指して!今後の目標と挑戦

日本一を目指すためには、技術の向上だけでなく、チーム全体の結束力と生徒一人ひとりの成長が重要です。麗澤瑞浪男子テニス部は、今年の3月に全国選抜大会で3位というこの大会での過去最高の成績を収めました。しかしこれに満足することなく、さらに上を目指して挑戦し続けています。
よく生徒に伝えているのは、過去の栄光に縋らず、常に進化し続けることが大切だということです。日本一を目指すためには、技術だけでなく、チームワークや人間力の向上が必要不可欠だと思っています。今後の目標に向けた強い意志を持ち、部員たちと共に、さらなる高みを目指して日々努力を続けていきたいと思います。彼らが一歩一歩成長していく姿を見守り、そして日本一を達成するために私も全力でサポートしていきます。
また、麗澤瑞浪のテニス部は、誰でも入れるわけではありません。確かにテニスの上手さも入部基準になりますが、ものの見方や捉え方、考え方も見ています。入部時にテニスに対して情熱と目の輝きがある生徒、諦めず物事に取り組み続けやる気のある生徒。そんな生徒を応援して育てていきたいと思っています。
今後も、日本一を目指して挑戦を続ける麗澤瑞浪のテニス部にご注目ください。入部を希望している方は、ぜひ私のところに話をしにきてあなたの熱意とやる気を伝えてください!

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