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2025年11月21日

【活動報告】高校1年生「税に関する作文」入賞!

11月17日(月)に国税庁と全国納税貯蓄組合連合会が主催する『令和7年度の「税に関する高校生の作文」の表彰式』が、本校校長室にて行われました。この作文コンクールは、税についての関心を持ち、正しい税知識を深めてもらうことを目的にしています。本校では、高校1年生を対象に、夏休みの課題作文としてこの作文に取り組んでおり、その中で、奥村柊奈さんが多治見税務署長賞を受賞しました。

令和7年度 税に関する高校生の作文
多治見税務署長賞
高校1年 奥村 柊奈
 小学四年生の夏休み、祖父母の家に帰省した時のことは一生忘れられない経験となりました。 祖父が突然体調を崩したのです。 その日は 日曜日で病院が閉まっていたため、救急病院へ駆け込みました。そこでの診察の結果、祖父の状態は危険だと分かり、すぐに総合病院への搬送が必要だと判断されました。「あと一日遅ければ命が危なかった」という医師の言葉は、今でも私の耳に強く残っています。
 その日を境に、祖父の生活は大きく変わりました。週に三回の透析治療が必要となり、以前のように外出することも、仕事を続けることも出来なくなってしまいました。
 透析治療には一ヶ月で約四十万円の費用がかかります。しかし、祖父は医療保険制度のおかげで、一ヶ月一万円で治療を受けています。また、透析患者は身体障害者手帳一級の認定を受けることができ、様々な福祉サービスも利用出来るようになりました。これらの祖父を支えてくれている制度はすべて税金によるものなのです。
 ここで考えたいのは、もし税金が無かったらどうなるのかということです。税金は私たちの生活を支えるものであり、医療保険制度もその一部です。その税金で支えられた医療保険制度が無ければ、高額な医療費を払えずに必要な治療を受けられない人が大勢出てくるはずです。その結果大勢の人の命を守ることが困難になるかもしれません。
 一方でこのような医療保険制度に対して、疑問の声を上げている人がいるのも事実です。また、高齢化が進む中で医療費の増大が社会問題になっていることも確かです。 しかし、税金が私たちを守る基盤であることを忘れてはいけません。祖父のように高額な医療費が税金で支えられ、多くの命が助かっているのです。税金は目に見えないところで誰かの命をつないでいるのです。
 「税金は私たちの命と暮らしを支える基盤である」これが、祖父の経験を通じて私が実感したことです。
 人はいつ病気になるか分かりません。だからこそ、お互いを助け合うための税金が必要です。 税金は単なる経済的な負担ではなく、私たちの命を守るための、そして誰もが安心して暮らせる社会を作るための重要な仕組みなのです。確かに税負担の在り方や使途については、これからも議論と改善が必要でしょう。しかし、税があるからこそ、 多くの命が救われ、医療を受けることが出来ているのです。
 これからもこの制度を維持し、より良いものにしていくために、私 たち一人一人が税金の意義を理解し、考えていくことが大切だと思い ます。そして、私が社会人になった時には、税金を納める立場として、 支え合いの一員となりたいと思います。

 

 

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