校長のお話
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
今日は、私が年末年始に考えていたことについて、皆さんと共有したいと思います。
私は、この年末年始にかけて、生徒が書いた「生徒体験発表会」の原稿、高校3年生が書いた「麗澤瑞浪に学んで」の文章、寮役員の振り返りの文章などたくさんの文章を読む機会がありました。文章のうまいへた、読みやすい文章、読みにくい文章、さまざまありましたが共通していることが1つありました。それは、どの文章も読み手の私の心に響くものがあったということです。
『書くとはどういうことか』(梶谷真司氏著、飛鳥新社)から引用します。『文章を書くとは、どういうことでしょうか。それは、自分自身と向き合うということです。文章を書くために、作法やマニュアルよりも重要なのは、「自分」を知ること、自分の考えや思いを知ることです。それを「自分の言葉」で書くことです。文章を書くためには考える方法を知らなければならず、考える方法を身につけるためには問う方法を学ばなければなりません。』
心に響く文章を書いた人たちに共通していることは、日々の生活の中でうまくいかないこと、寮役員やキャプテンとして集団をまとめるのに苦労した中で、「なぜこうなるのか」「どうしたらうまくいくのか」など、それぞれが日々、自分自身と向き合い、自分の考えや思いを深く知ることができたからだと思います。よく言われることですが、思い通りにいかないこと、悩み苦しむ経験は、その渦中にいるときは辛く逃げ出したくなるとは思いますが、目を背けずに向き合った経験、仲間と助け合って乗り越えた経験、乗り越えられずに涙した経験は、自己を大きく成長させてくれるチャンスにもなります。
4月からはひとつ学年があがります。中学2年の皆さんは中学の最上級生、高校2年の皆さんは高校の最上級生となります。クラスや部活動、寮でさまざまな役を受けている人もいると思います。1年後、自分自身を振り返ったときに、自分の言葉で自分の思いが綴れるように、自分自身としっかりと向き合う時間を大切にしてください。そして、自己ベストの更新を目指して、充実した日々を過ごしてくれることを願っています。
最後になりましたが、高校3年生の皆さんは、今週末が共通テストです。それぞれが自己ベスト更新できるように頑張ってください。在校生の皆さんは、受験生の先輩方が実力を発揮できるように、各所で思いやりの気持ちを発揮してください。そして応援してあげてください。