2017/6/2

「努力」「調和」「感動」を大切にする中学1年生

英語科 新田 裕

 中学1年生が入学式を終えてから2カ月が過ぎようとしています。今ではそれぞれが勉強や部活動、学校生活に慣れつつあり、充実した日々を送っているように感じられます。麗澤瑞浪における中学1年生という集団には、次の3つの要素が色濃く表れていると思います。まず1つ目は、何か一つのことに向かっていくエネルギーや真っ直ぐさを強く持っているということです。話を聞く姿勢や行事を心から楽しむ姿、自習に真剣なまなざしで取り組む様子など、生徒たちの瞳はいつもキラキラと輝いています。2つ目は、多様な価値観を持っているということです。出身地の異なるクラスメイトが多くいる中で、いい意味での「プチカルチャーショック」を受けずにはいられません。最後の1つは、感動する機会が多いということです。初めて体験する行事や学校生活に心を動かされる機会が最も多いのは1年生の特徴と言えるでしょう。

 中学1年生は全員が同じスタートラインに立っています。勉強の出来や運動の得意・不得意ではなく、新しいことを学年一緒に経験する機会が多くあります。例えば、麗明祭(本校の文化祭)。多くの1年生はそれがどんな行事かよくわからないので、目を輝かせながら先生の説明を聞きます。クラスに分かれて内容を話し合う時には、聞いているだけで楽しそうな(しかしその多くは実現不可能に近い)アイデアがおもしろいように出てきます。準備期間に入ると、他の生徒に指示を出す人、一心不乱に折り紙を折る人、いつまでも遊んでいる人、それぞれの全力のエネルギーがそこかしこで見受けられます。クラス展示が完成した瞬間には全員で喜びを分かち合い、お互いの頑張りを讃え合います。そんな生徒の純粋な姿を間近で応援できる中学1年担任であることを本当にうれしく感じています。
 様々な小学校から入学してきた1年生ですので、仲良くなることもケンカをすることもあります。前日まで仲良くしていた女子生徒数人が、翌日から一緒にいる姿を見なくなりました。話を聞くとそれぞれに言い分があったので、しっかりと話し合う場を設け、気持ちを伝え合いました。話し合いの後には、以前よりすっきりとした生徒の表情がありました。時間が解決する部分もありますが、このような経験も、自分を見つめ直しさらに相手をよりよく知ることにつながる貴重なチャンスになります。また、6年という中学・高校生活を送る中で、生徒同士の間に強い絆が生まれるのはそういう経験が数多くあるからかもしれません。

 中学生は全員「デイリーライフノート」という日記を書いています。担任の先生はその内容を見て一人ひとりがどんなことを考えて生活しているのかを知ることができます。小さな文字でビッシリと書いてきてくれることも何度もあります。そしてその中には、生徒が心を動かされたエピソードがたくさん記されています。少し紹介させてください。

「英語が楽しくなってきた。単語を覚えられたからだ。」
「1人でいるときにやさしく話しかけてくれた。とてもうれしかった。」
「今日は先生方に注意されることが多かった。気づいた人が注意し合えるクラスにしていきたい。」
「部活の先輩からたくさん教わった。その分しっかりと頑張りたいと思った。」
「友だちと遊んでいるととても楽しい。仲良くしてくれることにありがとうを言いたい。」
「理科で初めて挙手と発表ができた。自分の成長を感じた。」

 日頃生徒たちのデイリーライフノートを見るたびに、彼らはこんなにも感動に囲まれて生活しているのかと、うれしい驚きを感じさせてくれます。
 昔の言葉に「啐啄一致(そったくいっち)」というものがあります。これは、鳥のヒナが殻を破ろうと内側からつつくのと同時に、親鳥が外側からもつついて割れやすくすることに由来します。生徒が自分からやろうとする気持ちを大切に、手助けが必要であればいつでも対応できる準備をしています。自分で考えて、選択して、取り組んだ結果どうなるのかをしっかりと受け止められる、自立した人に成長してほしいからです。そのタイミングを逸しないように、教室のそばにある担任室から積極的に話しかけています。エメラルドグリーンな環境での充実した学校生活を通して、「努力」「調和」「感動」を大切にする1年間にしていきます。

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